はじめに
スマホのケーブル問題って、地味に人類の悩みですよね。
「なんでこんなに種類あるんだよ!」ってイライラしながら、引き出しの中でケーブルの墓場を作った経験、誰しもあるはず。
そんな中、2012年にAppleが救世主のように登場させたのが Lightningケーブル。
ところがその後、気がつけば「USB Type-C」に主役を奪われていたのです。
今日はその「主役交代劇」をちょっと面白おかしく振り返ってみましょう。
Lightningがやってきた!
2012年、iPhone 5の発表会。
「上下どっちでも挿せます!」というプレゼンに、観客が「オオーーッ!」と沸いた瞬間を覚えている人もいるでしょう。
当時のmicro-USBは、上下逆に挿して「あれ?入らん!チッ!」ってなるのが日常。
Lightningはそんな悩みを一発で解決しました。
小さくて、頑丈で、リバーシブル。
正直、あの時代のLightningは 「未来から来たUSB」 だったんです。
Appleの秘密結社「MFiプログラム」
でもAppleはただのケーブルじゃ終わらせません。
「Made for iPhone (MFi)」という秘密結社に認定されたケーブルだけが正式に使える仕組みを作りました。
つまりこうです:
「うちのiPhoneを充電したい?じゃあ許可証持ってきな!」
結果、サードパーティー製の怪しいケーブルを使うと「このアクセサリは対応してません」と冷たく突き放される。
あの表示に泣いた人、多数。
そして現れたUSB Type-C
数年後、業界全体が「もうケーブルバラバラ問題やめよ?」と集まって作ったのが USB Type-C。
- 上下どちらでも挿せる
- しかもデータ転送や充電速度はLightning以上
- スマホからPC、ゲーム機まで全部いけちゃう
……はい、Lightningさん、出番終了です。
「みんなで共有した方が便利だよね」という大義名分のもと、業界標準に座を奪われていきました。
EUの“強制力”というラスボス
とどめを刺したのがEU。
「環境のためにケーブルを統一しまーす。例外は認めませーん」
Lightning「えっ…ちょ、ちょっと待って!俺まだ現役…」
EU「ダメです。Type-C一択です」
そして2023年、iPhone 15がUSB-Cを搭載。
こうしてLightningは表舞台から姿を消し始めました。
Lightningは「負け犬」か?
ここで誤解しちゃいけないのは、Lightningは「ただ負けた」わけじゃないってこと。
むしろUSB-Cが登場できたのは、Lightningが先に「リバーシブルの未来」を見せてくれたから。
つまりLightningは 「初代ヒーロー」。
でも続編では別の新キャラに主役を取られるやつです。
例えるなら、ドラゴンボールのクリリン。
めっちゃ大事な存在だけど、戦闘力インフレについていけなくなった…。
まとめ
Lightningは革新的でした。
でも、世界は「便利さ」と「環境配慮」という名の大義で、より汎用的なType-Cへシフトしました。
歴史的にはこう言えます:
「Appleが作った未来を、業界全体が奪っていった」。
ちょっと悔しいけど、これが技術の宿命。
Lightningよ、ありがとう。そしておつかれさま!